ある50代後半から60代くらいの善意溢れるおじいちゃんという感じの男性がいた。彼は今までずっと独身で福祉系の仕事に真面目に携わってきた。定年も近くなったある日、彼の職場に新人女性が入ってきた。
mentane フォローする 2019-12-02 20:11:55ある50代後半から60代くらいの善意溢れるおじいちゃんという感じの男性がいた。彼は今までずっと独身で福祉系の仕事に真面目に携わってきた。定年も近くなったある日、彼の職場に新人女性が入ってきた。
mentane フォローする 2019-12-02 20:11:55その新人女性の先輩となる男性は彼女の指導に真面目にあたった。そのやり取りの中で、新人女性は男性にごく一般的な親切を示した。たとえば、彼が暗い部屋で電気をつけずに仕事をしているときに「暗いですよ」と言って電気をつけてあげるなどしたそうだ。
mentane フォローする 2019-12-02 20:13:43男性はその女性の親切さに感激し、恋をした。人生で初めての恋かもしれない。彼の目にはその新人女性の常識的親切さの全てが自分への好意、愛に見えてきた。彼も最初は自分の想いを伝えることを躊躇していたが、段々と「彼女も自分と一緒になりたいと思っているだろう」という確信を深めていった。
mentane フォローする 2019-12-02 20:15:46ぼくはその過程をちょこちょこと聞いていたので、「それはごく普通の親切の範囲であって、恋愛的な好意のサインとはよみとりにくいですよ……」と気まずいながらも男性に伝え続けたが、男性はいつも満面の笑顔で彼女との距離がドンドン近くなってきていることの喜び報告をしてきた。
mentane フォローする 2019-12-02 20:17:11確かにエイジズム、ルッキズムなどの視点もあるので、必ずしも60歳男性が20歳女性と恋愛するのもおかしくはないし、双方合意の上なら何の問題もない。ただその成立可能性の問題がある。そして、ぼくはその男性からの話しか聞いていなくて、女性が本当のところどう思っているのかは聞いてない。
mentane フォローする 2019-12-02 20:18:57ある日、男性はもう一人の男性職員と職場で対立状況になって激しく言い合いをしたという報告をぼくにした。どうやら、その新人女性の前で恥をかかされたような気になったらしい。男性は新人女性をその悪い男性職員から守ってやらねばならないという。
mentane フォローする 2019-12-02 20:21:50「新人女性にとって自分が理由で上司二人が対立しているという状況は非常に居心地の悪いものであろうから、そこは新人女性のためにも控えてあげた方がいいのではないか」とコメントするのがぼくにとっての精いっぱいであった。
mentane フォローする 2019-12-02 20:23:20その次、男性からその話の顛末を聞いたのは半年後ぐらいだった気がする。結局、新人女性は退職してしまったそうだ。
mentane フォローする 2019-12-02 20:24:13この男性は本当にまじめで勤勉ないいおじいちゃんなのだ。でも恋は人を狂わせる。明日は我が身だよなとずっともいながら話を聞いていた。この男性を責める気にはまったくなれない。でも「加害行為」と言ってもいいレベルに彼の新人女性への好意は膨れ上がっていたと思う。以上。
mentane フォローする 2019-12-02 20:26:42この男性、おじいちゃんに「そこは当たって砕けろ!傷つくことを恐れてはいけない!職場だからってなんだ!関係ない!相手の女性にだって断る自由があるのだから、きちんと丁重に告白すれば問題ないよ!」などとはとても言えなかったよ。
mentane フォローする 2019-12-02 20:34:04望まぬ好意の表出(意図しないダダ洩れも含む)は凶器となり得る、ということはかなり強調して伝えておきたい。これを頭でっかちだと言われるのならば、もう仕方がないよ。頭でっかちであろうがなんであろうが、こういう悲しい話は結構よくあるのだよ。
mentane フォローする 2019-12-02 20:36:18
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